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園長の想い

  一度きりの人生をどう生きるか、
そんなことを20代はずっと考えてきました。その間もずっと私を捉え続けていたのは、大学院時代に出逢った「子どもへのまなざし(Wendung zum Kinde)」という言葉でした。


 ヨーロッパにおいて、1900年は「児童の世紀」というスローガンを掲げ始まり、今がその100年後の世界です。これまで、多くの先人達が倦むことのない「子どもへのまなざし」を持って、子ども達に信頼と希望と夢を伝えてきました。
 そのまなざしは、21世紀の今も多くの方々が引き継ぎ、あらゆる面から子ども達に向けられています。
 私も私のまなざしを、どう子ども達に向けていくのか、そんなことを考えながらの20代だったと思います。
 その方法を見つけた!私の内で、矛盾の少ない形との出逢い、その形が「森のようちえん」だったのです。

 どのような教育論・保育論が議論されようとも、人間の人生の根本を造る乳幼児期に、自分が何によって生かされているか、その仕組みに触れ、識るということは何にもまして重要なことだと私は確信しています。その答えを「自然」と「愛」に求めるのは、多くの人の共感するところではないでしょうか。

 殊に、2011年3月11日に起こった東関東大震災と、その後に起こった原発問題は、私たち一人ひとりに「生きる」ということを考えるきっかけを与えました。自然への怖れと共に、自然を識ることの  価値、また人と人との繋がり、その「愛」の大切さに気付きました。
そして不自然は未来に何も残さないことも多くの人々は気付き   ました。不自然への懐疑、そして自然への歩み寄りと畏敬、人の愛、
それを丸ごと感じられる環境として、「森のようちえん」は21世紀に輝くのだと、私は信じています。そして、その「森のようちえん」の役割は、保育という枠を超えた世界で輝く「自然」とあらゆる「愛」、それを追い求めていくことであると、私は認識しています。

 明日は我が身のこの世にあって、今動かねばいつ動くのか、
そんなことを自らに問い続けながらの毎日です。

 私の「子どもへのまなざし」がきっと実を結ぶことを祈って。

                         園長 内保 亘
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